精神医療での面接とは、相互の啓発を目指す、 意見の有意義な交換です。

精神医療においては、困難な状況に直面しながらも、何とか治療を続けている患者さんの姿勢そのものから治療者が学ぶことが非常に多く、示唆に富んだ患者さんの言葉から、むしろ治療者が教わるような状況となることが稀ではありません。つまり、精神医療の場においては、治療者は同時に患者であり、患者も同時に治療者であるというような、関係性の逆転が常に生じているといえます。

当院では、論拠に基づいた良質の医療を患者さんに提供し、その苦痛の軽減と解消をはかることのみならず、精神医療の問題を、それを内在する「システム全体の問題」と捉え、患者さんから学びえたことを、もう一度患者さんに返せるように努力していく所存です。

精神医療での面接とは、相互の啓発を目指す、 意見の有意義な交換です。