vol.1 に続きまして、井出さんに院内のサインなどについて伺ってみました。
3)院内サイン
西條クリニックの院内サインは鏡のような仕上がりになっています。表示されている文字には、向かいの風景や自分が映り込む。見る角度や時間帯によっては、白い壁を写し込み、見えなくなることもあります。
西條クリニックは巨大な総合病院ではありませんから、サイン計画というのは比較的容易です。むしろ、あまり必要ないのではないかと思ったほどです。とはいえ、トイレに行こうと思って、診察室のドアを開けるのでは困りますから、最低限のサインは必要でした。
ならば、ここでも自分と世界の関係を見つめ直す。ということにこだわってみようと思った訳です。もちろん、診察室のドアに中が丸見えの窓を開けることはできません。肝心なのは見るという行為ですから、ならばと鏡を使ってみました。
サインが鏡になっているのを気がついた方はいらっしゃいますでしょうか?ひっそりとしていますが、ぴりっと工夫の利いたデザインですよね。
そして、実は井出さんのデザインは当院のいたるところにあるのです。
4)何でもデザイン
僕自身、病院にいくと思のですが、どんなにきれいな病院でも問診票だけお手製のコピーというようなことが良くあります。ちょっと、がっかりするというか、逆にいえばそういったところにもデザインを介入させてあげれば、少しは気分も良くなるんじゃないかと。もちろん、こういった書類は見やすさなども重要です。ただオシャレなだけではダメなのは言うまでもありません。
一般的に新しいブランドなどの立ち上げの際には、封筒や名刺など対外的に使用されるものは、全て同一のデザインで制作していきます。西條クリニックの場合にもそうなんですが、今回は、そういった思いから問診票や初診時に配布される書類など、細かいものまで全てデザインしました。
結果的に勤務スタッフの毎月のシフト表までデザインさせて頂いたのですが、デザイン用のソフトウェアを使わないと更新出来ないという、使い勝手の悪さにつながる訳ですが、そこはご愛嬌ということで(笑)。
確かに問診票を渡されて、その書類がコピーにコピーを重ねて文字が歪んでいるとがっかりしますよね。なんだか何をどこに書いたらいいのかわからないものもあります。そのあたりもデザインされているので、仰る通り、患者様の記入漏れやミスが少ないです。
そして、シフト表。デザインソフトで更新しているクリニックは全国を探しても当院だけではないでしょうか。エクセルの2,3倍は時間がかかっている気がします(笑)。とはいえ、それはそれで楽しい時間です。
なお、当ブログにすでに暖かいコメントを何通か頂いておりましたが、当院HPシステム上で不具合が生じましたために、しばらくは、コメント欄なしでの運営を余儀なくされました。コメントを頂いた方々には深くお詫びを申し上げます。